どうも、皆さん。
看護師歴5年・医薬品登録販売者*の『もずく』と申します。
看護師の専門知識と経験を活かし、
現在は某大手ドラッグストアで働いています。
《注* “医薬品登録販売者”とは…》
・市販薬の相談に応じる事ができる公的資格 not 薬剤師
・ドラッグストア等で、白衣を着ている事が多い
詳しく知りたい方は、コチラのブログ記事を読んでみてくださいね。
皆さんは、「薬物耐性」「薬物依存」という言葉を
耳にした事はありますか?
どちらも有名な言葉ですよね。
同時に、薬を学ぶ上で
重要なキーワードでもあります。
「薬物依存」は特に、小・中学校や高校で
何らかの形で話を聞いた事があるのでは?
今回は、この2つのテーマに関する記事を
お届けします。
薬物を連用している内に、
薬の効果が次第に減弱してしまう性質の事を
【薬物耐性】と言います。
効きにくくなったり、効かなくなったりして
非常に困った事に…。
抗がん剤、催眠薬、麻薬性鎮痛剤…等で
起こりやすいんだとか。
(詳細は今後の連載にて。お楽しみに!)
耐性が生じる仕組みとして、
(肝臓で、代謝酵素が増える
→薬がいつもより速く代謝されてしまう)
(薬効が減弱する方向へシフトしてしまう)
…等が挙げられます。
肝臓での《代謝》については、
チェックしてみてくださいね。
(テストには出ないかもしれませんが…
肝臓で代謝酵素が増える事を、
『薬物代謝酵素の誘導』と言います。
薬の添付文書に記載される表現なので、
覚えておいて損はないですよ~。)
細菌感染症に対する治療に使われる抗菌薬。
実は、この抗菌薬に対する耐性を持った菌が存在するんです!
有名なのは、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)でしょうか。
感染症の治療においては、コレは大問題!
治療が上手く進まず、症状が長引く事に…。
不適切な抗菌薬の使用が
薬剤耐性菌を発生させた原因の1つと言われています。
(詳しい話は、『抗感染症薬』の記事で
今後取り上げていく予定。乞うご期待!)
ある薬物は、連用している内に
その薬を
「もっと欲しい!」
「何が何でも摂取したい!」
…そんな状態に陥ってしまうことがあります。
(特に、麻薬・覚醒剤・向精神薬は依存を引き起こしがち)
そんな“薬物依存”の状態にある時、
精神面にも身体面にも大きな変化が生じています。
「薬を使った時の心地良い感覚や高揚感…
そんな感じのがもっともっと欲しい!」と
強い欲求、強迫的な思考に囚われてしまいます。
アタマでは『薬を使っちゃダメだ』とわかっていても、
自らの意志では薬を止められない状態に…。
↑コレ、とても病的な状態ですよね。
具体的には、
タバコをやめられない人(ニコチン依存症)が
この状態に該当します。
「吸うとスッキリする」
「次の一本が欲しくてたまらなくなる」
…らしいです。
薬の血中濃度が低下して
効果が途切れた時、
様々な身体症状が出現します。
(この症状を『退薬症状』『離脱症状』と言います)
薬によって症状は様々ですが…
アルコール依存症の場合、退薬症状として
・手や全身の震え
・発汗
・不眠
・イライラや不安
・幻覚
…等々が出現します。
結構ヤバい感じがしますね。
(薬物依存に関して、
詳しくは『精神看護学』で学びます。)
答えは『YES』です。
問題となるのは、用法・用量を守らず
過量服用(OD)したり、
長期連用したりした場合。
実は、社会問題の一つでもあります。
(気になる方は“市販薬 依存”で検索してみよう!)
・鎮咳薬
・鎮痛剤
・鼻炎薬
・風邪薬
↑これらの一部の製品には、
『濫用の恐れがある医薬品』として
注意が必要な成分が含まれています。
該当する成分を含む市販薬の販売時には、
医薬品登録販売者や薬剤師が
積極的に情報提供をするように
ルールを設定している会社も
あるんだとか。
こう書くと、
「市販薬ってそんなヤバイ成分入ってんの?うわぁ、怖っ…」と
思われそうですが、過度に怯える必要ナシ!
・『使用上の注意』をよく読む
・用法・用量を守る
・長期連用は避ける
・しばらく使っても改善がイマイチなら受診
↑これらの事に注意すれば、安全に使えますよ。
市販薬について、何か不安や疑問があれば
遠慮なく“薬剤師”や“医薬品登録販売者”に
声を掛けてくださいね〜!
名 前:もずく
ブログ:雑記ブログ『もずくの徒然漂流記』
【プロフィール】
生息地:三重県 北中部《田舎・山》
行動範囲:【近鉄沿線メイン】愛知(名古屋)~三重~大阪
看護師経験5年【急性期(呼吸器内科・耳鼻咽喉科)⇒回復期リハ⇒回復期リハ】
⇒育児しながらブログ
⇒某大手ドラッグストアの『医薬品登録販売者』(パート)
市販薬の勉強をしつつ、ブログ書いたり、マンガ描いたりしてます。
挨拶&自己PR
・病棟看護師として働いてきた経験談
・国試にも出題され、臨床でも必須な『薬理学』
・医療用医薬品と市販薬の話
・身近なカラダの不調の話…等々、看護学生さんが『楽しく読めて、役に立つ』情報を提供していきます。
よろしくお願い申し上げます。